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LOVE KFC
by mas-aru
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311 ありがとう


8月某日の深夜2時。
相方の声が聞こえた気がし、目を覚ます。

「どした?」
「お腹が痛い…気がする」
「陣痛?」
「違うと思う」
「ひとまず、明日(本日)の朝一、病院に行こう」
「うん」

未明。
やはり相方は具合が悪そう。
「病院に連絡しなさい」

以前、相方が腹痛を訴えたため、僕が病院に連絡し、事情を説明したとき
「旦那さんの説明じゃわかりにくいので、奥さんに代わってください」
と怒られたことがあったため、相方に電話をさせました。

結果「今すぐに病院に来てください、って言われた」と、相方。

朝6時過ぎ、病院入り。

(ちなみに、僕らは総合病院ではなく、個人病院へ通っていました)

検査の結果、陣痛室という部屋へ通されることに。

その部屋は畳数畳の広さで、ベッドが1つ置いてある簡素なつくり。
しかし、よく病院で見かけるシルバーの開き扉の向こうには
いわゆる分娩室が併設されていたのです。

「子宮口が開きはじめています。陣痛促進剤を服用して、これから出産を迎えましょう」

当日は、相方はもちろん。僕と、相方のお母さんも同行していました。

いわれるがままに、出産に突入。

結果的に14時間という時間を要したのですが、とにかくまぁ、大変でした。

相方が150センチしかない小柄に対し
赤ん坊は3000グラムを超える(相方にとっては)大物。

なかなか子宮口が目標の10センチに到達せず、しかも陣痛が微弱ときたもので…

「ううううう!!!!!!」
「痛ぁ~い!!!!!!!」
「背中押して!!!!!!」
「お尻押して!!!!!!」
「そこじゃない!!!!!」
「い!いたああああい!!」
「いた!!!!!!!!!!いいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」

相方と知り合って長い間柄になりますが
泣き叫ぶ、そんな彼女を目の当たりにしたのは当然はじめてのこと。

とにかく、僕は相方の言われるがままに動くことしかできませんでした。

16時過ぎに相方は分娩室に入り。
最後の最後に僕も呼ばれ、出生のその瞬間に立ち会わせてもらうこともできました。

3100グラムを超える、男の子が生まれたのです。

「よくやった。よくやった。あはは、あはは」

相方は憔悴混じりの笑顔を見せていました。
僕は、ただただ苦笑するばかり。情けないですね。

助産師に促され、分娩室に相方を残し、僕は再度陣痛室に戻り、待機。

相方の両親、僕の両親が、そこで待っていました。

4人の姿を見た瞬間。
僕は自分でも驚くほどに、泣き崩れてしまいました。

無論、悲しかったわけではないのですが。
自分でも、よくわからないままに、とにかく号泣してしまいました。

自分でも知らなかった、こんな気持ちがまだ僕の中にあったなんて…

よかった。
本当によかった。
ありがとう。
ありがとう。

ただただ、そう思っただけだったと、今は思います。

311 ありがとう_e0177499_834879.jpg


上司に無理いって、僕は今日明日とお休みをもらいました。

相方と赤ん坊は、明日退院予定。

3人で、帰ってきますね。
by mas-aru | 2010-08-19 08:05
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